妊婦健診でB群溶連菌が陽性になった話

妊娠出産

36週の妊婦健診で血液検査などを行ったのですが、その結果、B群溶連菌が陽性と出て、分娩の際に抗生剤を点滴することになりました。

分娩時に点滴!?と上の子の時にはなかったことに不安になったので、B群溶連菌について調べてまとめてみました。

B群溶連菌(GBS)とは

B群溶連菌(B群溶結連鎖球菌、GBS)とはいったいどんな菌なのでしょうか。
よく保育園で感染が発生する溶連菌と同じなのでしょうか。

この菌は妊婦さんの約20%に認められる常在菌で、保菌者の妊婦さん自身には何の病害も示しません。

引用元:B群溶連菌(ようれんきん)について

B群溶血性連鎖球菌とA群溶血性連鎖球菌はどう違う?
A群、B群溶血性連鎖球菌はともにありふれた「常在菌」の一つです。常在菌とは、多くの人の体に存在していて、ふだんは健康上の問題にならない細菌のことです。常在菌は500種類以上あるとも言われています。
ところが、体が弱っている時や免疫力の弱い人などに感染すると病気を引き起こすことがあります。B群溶血性連鎖球菌で問題とされるのは、主に出産の際にお母さんから赤ちゃんに感染し、赤ちゃんに敗血症、髄膜炎、肺炎など重症の病気を引き起こす可能性があることです。
一方、A群溶血性連鎖球菌は主に子どもに咽頭炎や扁桃炎などの、いわゆるかぜの症状やとびひ(伝染性膿痂疹)などを起こす細菌として知られています。

引用元:【医師監修】B群溶血性連鎖球菌(GBS)感染症ってどんな病気? 胎児・新生児への影響は?

B群溶連菌自体は常在菌のようで、妊婦自身には特に害がないようです。私自身も陽性と言われても特に自覚症状があるわけでもありませんでした。
また、子どもがよくかかる溶連菌はA群溶血性連鎖球菌でまた別の菌のようです。

妊婦がB群溶連菌(GBS)感染していた場合の問題

B群溶連菌自体は常在菌の一種で妊婦自体に害がないことを確認しました。

では、いったい何が問題なのでしょう。

B群溶連菌は何が問題なの?

先に引用した部分にもありましたが、「主に出産の際にお母さんから赤ちゃんに感染し、赤ちゃんに敗血症、髄膜炎、肺炎など重症の病気を引き起こす可能性があること」が問題とされます。

もう少し詳しく見ていきたいと思います。

・赤ちゃんにはどうやって感染するの?
お母さんの胎内にいる赤ちゃんは無菌状態ですが、出産の際に赤ちゃんが産道を通ることで赤ちゃんへGBSが感染することがあります。まれに赤ちゃんが胎内にいる時に上行感染(腟にいる細菌が子宮へと広がっていくこと)することもあります。また、生まれた後に母親以外から感染することもあります。

引用元:【医師監修】B群溶血性連鎖球菌(GBS)感染症ってどんな病気? 胎児・新生児への影響は?

・GBSに感染した赤ちゃんはどうなる?
GBSに感染した赤ちゃんのすべてが病気になるわけではなく、病気を発症するのは1~2%ほどです。赤ちゃんがGBSによる病気を発症する場合、生まれてから6日目までに発症する「早発型」と、それ以降に発症する「遅発型」があります。

引用元:【医師監修】B群溶血性連鎖球菌(GBS)感染症ってどんな病気? 胎児・新生児への影響は?

・病気を発症すると、赤ちゃんはどうなるの?
赤ちゃんに肺炎、髄膜炎(脳と脊髄を包んでいる「髄膜」に起きる炎症)、敗血症(本来は無菌であるはずの血液中に菌が存在し、臓器の働きが障害される状態)などの重症の感染症になることがあります。治療して回復しても、髄膜炎の後遺症で聴力や視力が失われたり、運動や学習面に障害が残ったりすることがあります。

引用元:【医師監修】B群溶血性連鎖球菌(GBS)感染症ってどんな病気? 胎児・新生児への影響は?

妊婦がB群溶連菌感染していた場合の問題は、分娩時に赤ちゃんに感染するリスクがあることだとわかりました。

妊婦がB群溶連菌感染していた場合の問題
  • 経腟分娩の際に赤ちゃんがGBSに感染するリスクがある。
  • GBSに感染した赤ちゃんが病気を発症する確率は1~2%。
  • 病気が発症した場合は髄膜炎、敗血症など重症化することが多い。

妊婦がB群溶連菌(GBS)感染していた場合の対処

妊婦がB群溶連菌(GBS)感染していた場合の分娩時と産後の対処を見ていきたいと思います。

分娩時

産院で告げられた通り、分娩時に点滴で抗生剤を投与して赤ちゃんへの感染を予防します。

産後

GBS感染しているお母さんから生まれた赤ちゃんは、しばらく経過を観察しますが、特別なことをするわけではありません。おっぱいの飲みが悪くなったり、元気がなくなったり、発熱したりなど、赤ちゃんの体調が悪いと判断した場合に、他の病気である可能性も考えつつ、GBS感染症についての検査をします。赤ちゃんがGBSによる感染症を発症した場合には、抗菌薬を投与します。血液や脳脊髄液から細菌が確認できなくなるまで治療は続けられます。

引用元:【医師監修】B群溶血性連鎖球菌(GBS)感染症ってどんな病気? 胎児・新生児への影響は?

病気が発症しない限りは特別な治療はせず、普通に赤ちゃんの体調に気を配る、ということですね。

ただ、発症には「早発型(産後6日以内)」、「遅発型(産後7日目以降)」があるため、退院後もGBS感染症の発症については意識する必要があります。

対処のまとめ

妊婦がB群溶連菌感染していた場合の対処
  • 分娩時に点滴で抗生剤を投与することで赤ちゃんへの感染のリスクを抑える。
  • 産後しばらくは経過観察(赤ちゃんの体調に気を配る)。
  • 病気が発症した場合は投薬治療を行う。

最後に

妊婦健診の検査でB群溶連菌が陽性と出て分娩の際に抗生剤を点滴することが決まり、正直、不安になりました。

不安がすべて拭えたわけではありませんが、今回、B群溶連菌について調べ、リスクや対処を知ることによって心構えができました。

また、B群溶連菌については事前に感染を調べておくことで、出産時の赤ちゃんへのリスクを低減する為の対応が可能です。その為にも定められた妊婦健診を受けることは大切であると改めて実感しました。

同じように妊婦健診の検査でB群溶連菌が陽性と出た方、あるいは今後、出産を考えている方の参考になれば幸いです。

それでは、ここまで読み進めていただいてありがとうございました。

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